春告げ鳥

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プログラミングとkstmの話

​この記事はkstm Advent Calendar 23日目です。

qiita.com

昨今、プログラミング教育の重要性が高まっているそうです。本当かどうかはさておき、プログラミングってどういうふうに教えるのが最適なのでしょうか。私はどちらかというと教えられたというよりは好きなことやってたらこうなってただけなので、プログラミングを教えることにはそれほど興味はありません。

プログラミングとは

厳密な定義というよりは私の主観的なイメージを書きます。プログラミング言語と呼ばれるようにプログラムは一種の言葉だと思います。これに異論を唱える人はそこまで多くないと思います。なぜなら一つの目的を遂行するためのコードはいろんな書き方が出来るからです。最近の高級言語ではコンパイラの完成度が高かったりライブラリが豊富なこともあり、この言語でないと作れないという場面がすごく少ないです。(組み込みは除く)そのため、どの言語を使うかというところから始まり、どのライブラリを使うか人間の可読性を優先させるかコードの実行スピードを優先させるかによって人の趣向が表れます。AtCoderというプログラミングコンテストサイトの他のユーザの提出を見れば感じると思いますが、同じことをするプログラムでもコードが全く一緒になることはあまりありません。これだけの多様性を持っているということはつまり、目的や状況や好みに合わせて単語と単語をうまく繋ぎかえる論理的な能力が必要なのだと思います。プログラミングが言語であれば言葉を組み立てる論理的な能力も必要になります。論理的な能力が高ければ言葉遊びができるように、プログラミングでも言葉遊びのようなことが出来ます。面白い例としては国際難読化Cコードコンテスト(https://ja.wikipedia.org/wiki/IOCCC)のようにコードの豊かな表現力を競うコンテスもあります。

プログラミング教育

では、プログラミングはどのように教えるべきなのでしょうか。プログラミング教育に関してはいろんな意見があると思いますが、僕としては義務教育としてのプログラミングは教えるのが難しい教科になるのではないかと思っています。 義務教育ではありませんでしたが、一応僕は高校・大学と情報系の学科にいます。今は大学2年なので4年と少しの間、情報に関して教えられているはずです。その中で高校の先生はC言語アルゴリズムについて丁寧に教えてくださり私はその授業はとても楽しかったのですが、周りの生徒はそうでもなかったようでした。クラス全体でC言語をしっかり理解していそうだと思ったのは5分の1くらいで、その中でプログラミングが好きだといった生徒はその5分の1くらいでした。勉強に得意不得意があるのは仕方がないことなのですが、プログラミングがある程度できると思われる人でさえ、プログラミングが好きだと答える人は少ないイメージでした。これにはいろんな理由があると思いますが、プログラミング故の問題があると思います。まず、先に述べたようにプログラミング言語は一種の言葉であると思います。であるならば、できるだけ単語や文法を覚える必要があります。しかし、プログラミング言語における単語や文法といったものはそこまで多くありません。少なくとも英語よりは単純で覚えることも少ないと思っています。では、なぜとっつきにくいのかというと、プログラミング言語の基礎的な知識はそれぞれ密接に関係しているのが原因だと思います。そのため、あるところで理解が浅いてしまうとそれに関するものも理解できないといったことが起きます。言語の入門として教えられる制御構文や演算子などは基礎中の基礎であり、それをすこしても理解が不十分だと後々に影響が出てくるのは明らかです。(しかも一年ぐらいでC言語を教えるのは結構きつい)しかし僕が受けてきたプログラミング教育では、教えたことはすべて理解し覚えているという前提のもとに成り立っているように思います。実際には授業のみでそこまでの理解を得られる人はごく少数で理解を得ている人のほとんどは授業以外でもプログラミングに触れていたり数学などから近い概念を得ている場合が多いと思います。しかし、自分で勉強することを前提としたものを教育と呼んでいいのでしょうか。確かに大学の単位の定義には、講義の時間と予習の時間を含め何時間以上を一単位と決めているようですが、本当にプログラマーをたくさん育てたいと思うのであれば知識よりもプログラミングのおもしろさを伝えるだけでいいのではないかと僕は思っています。むしろ教えすぎることはその知識を初めて得たときの感動を奪っているような気がしてならないのです。ただただ、Hello,worldを表示するのに対してそれをただ文字を表示されていると思うか自分がコンピュータを支配する一歩を踏み出したと思うかは人それぞれだと思います。それがプログラマーの素質だと僕は考えています。

本題

ここまでいろいろ教育がどうのこうの書きましたが、ぶっちゃけ教育なんてどうでもいいです。なぜなら、教える側も教わる側も知識さえあれば良いと思っているからです。しかし大事なのは知識よりも情熱(passion)です。よくプログラミングの何が楽しいか分からないという話を聞きますが、教えられる気でいる以上はプログラミングの楽しさはそこまで感じられないのではないかと考えています。食事に例えていうと、お腹がすいた時に自分からご飯を選んで食べると思いますが、これが誰かによってメニューを決められてしまうとすこしご飯の楽しさが減ってしまいませんか?今日はカレーを食べたい気分なのに寿司を食べなきゃいけないとか。そういうことがプログラミングの教育にも起きていると思うのです。「俺が欲しいのはポインタの知識じゃなくてゲームの作り方なんだ!」っていう人も多いんじゃないですかね。プログラミングの応用分野は多岐に渡るのですべてを教えるのは不可能です。なので教えるのは基礎的な構造とかコンピュータはどうやって動いてるかとかそういう話になりがちです。でも学生の情熱はそこに向いていなかったりするわけです。じゃあどうしようか。僕は何も教えないのが最適だと思っています。気になる食べ物を選んでもらって食べて自分に合うか合わないかを考えてもらうように、自分の作りたいものを選んでもらって作ってもらって、知識はその過程で得られれば良いと思います。それじゃ体系的に知識が得られないじゃないかという人も出てくると思いますが、全体的な知識が足りないと感じれば大学のような講義でもいいですし、しっかりと学びたいのであればオンライン講座(http://dotinstall.com/)等を受ければいいんじゃないでしょうか。

kstmとは

kstmはものづくりサークルです。主に情報工学科の学生で構成されていてプログラミングやネットワークの構築などを実際にやっています。名目としてはものづくりサークルなのでコンピュータの技術に限らず料理を作ったり肉体ビルドしていたりします。 現在は活動時間が決まっておらず、授業終わりに集まっているだけですが基本的に何をしていてもいいサークルなので各々授業の課題やプログラミングしていたりスポーツしていたりします。

kstmのよいところ

kstmは放任主義です。一応顧問の先生もいますが、何かをやれと命令されることはまずありません。完全に放任主義であるため、各々好きなことをやっています。このサークルが成り立っているのは好きで勝手にコンテスト出て賞を取ってきたりするからだと思います。好きに過ごしていていい空間というのは、ある程度自分に対して厳しくある必要もありますが、前述したような情熱を失わせるような何かはありません。(あえて言えば煽りあいの結果情熱を失わせている可能性は無くはない)この環境が各々によって良いかどうかはわかりませんが、自分にとってはすごくよい空間です。少なくとも、kstmに入るまでは人とコンピュータの話で盛り上がれることはありませんでした。一人で知識をつけて面白い技術を見つけてもその感動とかを伝える先はTwitter以外になく、とても辛かったです。それに比べるとすごくいい空間だなと思います。

保険

一応ここまでの文章は完全に自分の見解です。というか本当は他の人にレビューしてもらってから公開しようと思っていたのですが完成せずに期日が来てしまいました。何が言いたかったかというと、kstmはあう人によってはすごく良い環境だということを伝えたかっただけです。

さいごに

おそらくアドベントカレンダーで僕が書く番はこれが最後だと思うので今回のアドベントカレンダーについての感想も書いておきます。19日目togaerrorさんの記事にもあるように、僕が今年のアドベントカレンダーの責任を投げられた人でした。アドベントカレンダーの存在は元から知っていましたが、団体としてアドベントカレンダーを作る文化があるというのは知らなかったのでどうなるのか最初は不安でした。そもそもkstm Advent Calendarって何を書けばいいのか分からず、(技術系のネタばっかり書けばよいのかkstmを絡めて書くべきなのか)日数が経つごとに目的が明確になっていったような気がします。少なくとも僕はこのアドベントカレンダーは広報の一種だと思っている。僕の当初の予想では、一週間ぐらいで誰も登録しなくなり挫折するだろうと思っていたのですが、なんだかんだで続いてしまい(しかも予想よりまともな記事が多い)少し驚いているところです。この記事群が誰かのためになるのかどうかと言われると疑問ですが、信州大学の工学部にkstmというサークルがあって、今の時代でもこういうことを好き勝手にやってしまう人達がいるということが伝わば良いなと思います。また、サークルのメンバーもいつでも募集しておりますので興味のある方はご連絡いただければと思います。